寒暖差と自律神経が眠りを浅くする。
更年期の「夜中に目が覚める」を減らす寝室づくり
【この記事の要約】
- ・寒暖差や更年期特有のほてりが重なると、体温調整を担う自律神経が疲弊し、夜中に目が覚めやすくなります。
- ・対策の優先順位は「室温」より「湿度と気流」。除湿と扇風機で熱をこもらせないことが、不快な目覚めを防ぐ鍵です。
- ・パジャマは吸湿性が高い綿素材などを選び、一晩の結果ではなく「1週間で不快感がどう減ったか」を見て判断しましょう。

寒暖差が眠りに響く理由?
夜中に暑くて目が覚める。
布団をはいで、またかけ直す。
それを何度か繰り返して、朝が重い。
更年期の時期は、こういう日が増える人がいます。
ただ、更年期だけが原因とは限りません。昼と夜の差が大きい週に、同じような不調が出る人もいます。
寒暖差が続くと、体は温度合わせのために働き続けます。
その調整を担うのが自律神経です。自律神経は、体温や血流、リラックスの度合いを自動で整える仕組みです。
気温差が激しい日が続くと、この調整の負担が増え、夜に落ち着きにくくなることがあります。
今日は、寒暖差が眠りに響く理由と、今夜からできる「寝室の整え方」をまとめました。
1.寒暖差があると、なぜ眠りが浅くなるのか

寝る前は暑いのに、夜中は急に寒く感じる。
そんな日は、体の調整が忙しく動いているサインかもしれません。
眠りに入るときは、体の熱が少しずつ抜けていくのが理想です。
深部体温(脳や内臓など体の中の温度)がゆるやかに下がっていく流れが、その一つです。
体は手足から熱を逃がして、眠る準備をします。
ところが寒暖差が大きいと、体は「冷やさない」「上げすぎない」を行ったり来たりしがちです。
その結果、体温が下がる流れが乱れたり、夜中に体温が上がりやすくなったりして、眠りが浅くなることがあります。
更年期の時期に起こりやすい「ほてり」や「寝汗」に寒暖差が重なると、夜中に目が覚める頻度が増える人もいます。
2.「夜中に暑くて起きる」というサイン

夜中にムワッとして起きる。
首の後ろがじっとりして、喉がカラカラになる。
こうした症状が出る場合は、原因探しを細かくやりすぎる必要はありません。
まずは「熱がこもる条件」を減らすこと。
それが、忙しくなった自律神経を休ませる方向につながります。
3.今夜からできる:寒暖差の影響を減らす寝室づくり(優先順)

一度起きると、そのあと眠りに戻りにくいものです。
だからこそ、まずは「起きるきっかけ」を減らすことから始めます。
① 寝室を暑くしすぎない(湿気を先に逃がす)
暑くて起きる人は、冷房より先に「除湿」を試す価値があります。
湿気が減ると、布団の中の不快感が下がることがあります。
冷房を使う場合も、冷やしすぎない設定にします。
寒くなって目が覚めると逆効果なので、控えめに調整するのが無難です。
② 空気を回して、布団の中に熱をためない
同じ温度でも、空気が動かないと熱はこもりやすくなります。
扇風機やサーキュレーターを使い、部屋の空気を回します。
風が直接体に当たり続けないようにするだけでも、負担が減る人がいます。
③ 湿度は「ジメジメしない」を目指す
暑くて起きる人の多くは、乾燥より「蒸れ」で目が覚めます。
喉の痛みや肌のつっぱりが気にならない日は、加湿よりも換気や除湿を優先して、空気をサラッとさせます。
4.パジャマは「整える」より「邪魔をしない」が正解

汗をかいたあとのベタつきで目が覚めてしまう。
暑くて起きる人は、この不快感がきっかけになることが多いです。
パジャマは眠りを決める主役ではありません。
しかし、合わないものを選ぶと、夜中に目が覚める原因になりやすくなります。
だから選び方はシンプルにします。
選ぶ基準は、次の3つだけです。
- ・汗を吸って、湿気を逃がしやすいこと
- ・チクチクやゴワつきが少ないこと
- ・締め付けが少なく、寝返りの邪魔をしないこと
素材で迷うなら、綿(コットン)は選びやすいです。
薄手の綿を重ねたガーゼ系は、蒸れにくさを感じる人もいます。
逆に、厚手で乾きにくいものは、暑さを感じやすい方には合わないことがあります。
5.寝る前の「光」と「考え事」を整理する

目が覚めたあと、スマホを見て余計に眠れなくなった経験はありませんか。
寝る直前の強い光は、目が冴えるきっかけになります。
スマホを見るなら明るさを下げ、時間を短くします。
また、考え事が止まらないときは、頭の中だけで抱えないのがコツです。
枕元に紙を置いておき、気になることを「1行だけ」書いて終わりにします。
枕元を整える、照明を少し落とす、入浴のタイミングを変える。
まずは小さく一つで十分。そういう積み重ねが、「しっかり休めた」を取り戻す近道になります。
6.1週間の振り返り方
一晩の良し悪しで判断すると、気持ちがぶれます。
まずは1週間、次の2つだけを見てください。
- ・夜中に起きた回数
- ・起きたときの不快感(暑さ・ベタつき・喉の渇き)
回数が同じでも、不快感が軽くなっているなら、対策は合っている可能性が高いです。
7.まとめ

寒暖差が大きい時期は、体温調整が忙しくなり、自律神経が落ち着きにくい日が出ます。
更年期の体温のゆれが重なると、夜中に暑さや寝汗として現れやすく、眠りが浅くなることがあります。
今夜は「寝室を暑くしすぎない」「空気を回して熱を逃がす」「汗が残りにくいパジャマにする」。
この順番で、まずは1週間だけ様子を見てください。
全部を一気に変えなくても、夜中の「ムワッ」が軽くなる日が出てきます。
よくある質問(更年期の睡眠について)
Q. 更年期になると、なぜ夜中に暑くて目が覚めやすくなるのですか?
更年期の時期は、体温の調整がうまくいかない日が出やすくなります。そこに寒暖差が重なると、夜に体が落ち着きにくくなり、寝汗や暑さで目が覚めることがあります。体調や気合の問題ではありません。
Q. 冷房や扇風機を使っているのに、暑く感じるのはなぜですか?
部屋の温度が下がっていても、湿気が多いと体は暑く感じやすくなります。また、汗をかいたあとに湿った状態が続くと、不快感で目が覚めることがあります。温度だけでなく、湿度や空気の流れも影響します。
Q. 汗をかいているのに、寒気がしたり身震いすることはありますか?
あります。特に更年期の時期には珍しくありません。汗で肌が冷えたり、体温調整の切り替えが急になると、「暑いのに寒い」「汗をかいているのにゾクッとする」と感じることがあります。
Q. 夜中に目が覚めたとき、無理に寝直した方がいいですか?
無理に寝ようとすると、かえって目が冴える人もいます。まずは暑さや蒸れ、不快感を減らすことを優先し、体が落ち着いたら自然に眠りに戻る、くらいの気持ちで十分です。
Q. 寝室環境で、まず見直すべきポイントはどこですか?
最初は「暑くなりすぎないこと」と「蒸れないこと」です。除湿や空気の流れを整えるだけでも、夜中の不快感が軽くなる人がいます。すべてを一度に変える必要はありません。
Q. 更年期の不調は、寝室を整えるだけで改善しますか?
すべての不調が解消するわけではありません。ただ、夜中に目が覚める“きっかけ”が減ることで、眠りの負担が軽くなる日が出ることはあります。体を無理に変えようとせず、環境で受け止める考え方です。
Q. どんなパジャマを選べばいいか分かりません
迷ったら、「汗を吸って、湿気を逃がしやすい」「肌に違和感がない」ものを選びます。締め付けが強いものや、乾きにくい厚手の素材は、暑く感じやすい人には合わないことがあります。“良いもの”より、“邪魔をしないもの”が基準です。
Q. どのくらいの期間、様子を見ればいいですか?
一晩ごとに判断すると、体調の波で分かりにくくなります。まずは1週間ほど、「夜中に起きた回数」「起きたときの不快感」の2つだけを見てみてください。不快感が軽くなっていれば、方向は合っています。
Q. 病院に相談した方がいい目安はありますか?
強い動悸や息苦しさがある場合、いびきがひどく息が止まると言われる場合、気分の落ち込みが長く続く場合は、睡眠環境の工夫より先に、医療機関での相談が安心です。
Q. 更年期の夜の不調と、どう向き合えばいいですか?
「我慢する」「気合で乗り切る」必要はありません。更年期は体温が揺れやすい時期です。体を変えようとするより、寝室や寝具で受け止める方が楽な場合があります。
スリーププランナー:ローホ (認定登録番号:653030)
資格を活かして、皆さんと一緒に睡眠の質を整えることを目指すパートナー。
現在、更年期真っ只中。気持ちと身体の揺らぎを日々感じています。
だからこそ、睡眠の大切さや面白さをより深くお伝えしていきたい。
そんな想いで、睡眠を楽しんでもらえる商品をチームで開発し、少しでも皆さんに寄り添っていきたいと考えています。
※本コラムは睡眠改善のインストラクター(スリーププランナー)の知識に基づいた提案であり、医療行為ではありません。
~日本を睡眠大国へ~
自然を選び、自分をてらす。
睡眠を選び、地球をてらす。
身体も心も軽やかに、一瞬一瞬をキラキラと輝く、明日をもっと楽しもうと思える。
眠ることは、自分らしく生きること。
睡眠が変わると、明日が変わる。
明日をてらす 睡眠てらす





