BRAND STORY
<睡眠てらす>のはじまり――祖母の「眠れない」の一言からはじまった
大正10年に生まれ、自然とお洒落を愛し、よく歩き、よく喋った祖母。
コロナ禍のある日、ガラス越しの面会で口にした一言――「眠れない」。
この切実な声をきっかけに、わたしたちは“あなたらしさ”と“満足できる眠り”を守るブランド<睡眠てらす>を立ち上げました。
祖母のこと
大正10年に生まれた祖母がいました。私より元気で、私よりよく喋る人。シルバーカーを押してデパートや散歩に出かけたくて、よく私を誘いました。いい意味で素直で、そのまっすぐな物言いに頭に来たことも何度もあります。美容と健康にも熱心で、ときには驚くような方法を試しては、周囲を唖然とさせました。正月には毎年のように「私は今年、死ぬ!」と宣言する、そんな祖母でした。
80歳を過ぎてから、2回骨折しているにもかかわらず、叔父と祖母の努力と涙と大喧嘩の結果、変わらずシルバーカーをお供に歩けるくらい見事な復活を遂げた“バァサマ”でした。
若いうちに祖父を亡くし、子供たちが独り立ちしたあとは、祖父と共に興した会社の中に住居があった祖母は、会社で働く叔父や友人たち、子供や孫たちが訪ねることはありましたが、多くの時間をひとりで過ごしていたと思います。私も帰るときに祖母の涙をためた顔を、何度も見たことがあります。
コロナ禍での面会と、一言
二度目の骨折のあと、安全を考えて施設に入居した祖母は、より寂しい思いをしたと思います。
そんな中、新型コロナウイルスの拡大が起こりました。第二次世界大戦も経験し、戦後の復興も経験し、1世紀を経験してきた祖母でしたが、ロックダウンという経験はなく、私たちは会うことが出来ない日々を送りました。入居していた部屋の窓から顔を出すように電話をし、施設の外から家族が呼びかけたこともありました。100歳近くになっていた祖母にとっては、会えないことと体験したことのない出来事に、相当のストレスを感じていたと思います。
そんな中、コロナ禍がはじまってだいぶ経った後、月に1回15分ほどのLINE電話ができるようになりましたが、100歳の祖母には画面を通しての会話が聞き取りにくいのが辛かったようです。その後、さらにしばらくして、施設の玄関のガラス戸越しに会うことができるようになりました。時間と人数は制限されていましたが、行ける親戚が全員集まり、扉の前の人数と時間は順守し、代わる代わる祖母と話していました。そんなときです。みんなに会えて楽しそうだったのに、しんみりと言ったのです
「眠れない」
今までもその言葉は聞いていました。ただ、この時のこの言葉には、切実なものを感じました。
願い――あなたらしく、元気で、満足した眠りを
祖母に、よく眠ってほしい。祖母に、元気でいてほしい。だって、コロナ禍が明けたら、花が咲いている公園でシルバーカーを押して散歩をし、大好きなうなぎを食べるから。だって、「バアサマ、中日ビルが建て直すからそれまではがんばらないかんよ」、そんな約束を交わしたから。祖母本人も、「生きる」ということに対して、凄く真摯に向き合っているから。
―― あなたらしくいてほしい。
―― あなたが元気でいてほしい。
―― 満足した眠りをとってほしい。
<睡眠てらす>はこうして始まりました。
睡眠が大切な理由
何気なく聞いている、ありふれた言葉。 当たり前すぎて、聞きすぎてちゃんと受け入れてない言葉。 けど、寝ていないって、身体にとってとっても良くないことです。 生活習慣病のリスクは上がるし、感染症にもなりやすい、肥満傾向にも、認知症にも陥りやすいといわれています。 睡眠は、「自分自身を生きるため」にとても大切なものなのに、私たちは疎かにしがちです。
睡眠不足がもたらすリスク
- ・集中力の低下
- ・仕事や勉強のパフォーマンスの低下
- ・感情のコントロールの難しさ
- ・利他的な行動を考えにくくなる
- ・メンタルの不調
- ・認知症やがんなどのリスク上昇
祖母から学んだこと
花が好きで、花を育てることも好きで、大きな花瓶を居間に飾っていた祖母。 肌に触れるものは、日本製や天然繊維を好んでいた祖母。 シルバーカーを押して、私をお供に出掛けた祖母。健康と美容に気を付けていたオシャレな祖母。喋るのが止まらない祖母。人に会うことが大好きな祖母。
パジャマづくりの目標
祖母に着てもらいたい――その想いをかたちにするため、次のような目標を掲げました。
- ・肌が弱い人にもやさしいこと
- ・自然素材を大切にすること
- ・日本製であること
- ・睡眠の質の向上をめざす設計であること
- ・“眠るための道具”としてのパジャマであること
- ・笑顔で、軽やかに過ごせる明日につなげること
『呼吸するパジャマ』の誕生
様々な専門家たちとの出会いと導きがありました。睡眠についての勉強をはじめ、資格を取りました。祖母の言葉から、約1年半が過ぎたころ、『呼吸するパジャマ(婦人用)』が発表されました。たくさんの方々から興味を持っていただいています。

あなたの眠りを、やさしく支える一着を。
『呼吸するパジャマ』を見る結び――あなたの明日をてらす
あなたらしくあるために。
あなたの眠りを守りたい。
あなたの明日を照らしたい。
万感の思いをこめて――ありがとう。





