花粉や乾燥で眠れない…季節を通して「快眠」を守る鼻づまりケア
つらい花粉症の時の、睡眠知識

「布団に入っても鼻がつまって眠れない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」。そんな睡眠の悩みは、春の花粉症だけの話ではないようです。秋のブタクサ・ヨモギ、イネ科の花粉、そして冬前の乾燥や寒暖差でも睡眠中の鼻づまりは起きやすく、結果として翌朝のだるさや日中のパフォーマンス低下につながりがち。ここでは、季節ごとの注意点と、今日から無理なく取り入れやすい「睡眠の質を上げる」実践アイデアをまとめました。
鼻づまりと睡眠の関係

横になると鼻の粘膜がむくみやすく、睡眠中に鼻づまりが強まることがあります。鼻呼吸が難しくなると口呼吸になり、のどの乾燥やいびきが増え、眠りが浅く途切れやすい——そんな流れが起きやすいと考えられています。深い眠りが不足すると、どうしても翌朝のキレが落ちて、日中のパフォーマンスに響くことも。
季節別ガイド:原因と対策をコンパクトに

春(スギ・ヒノキ)
- ・傾向:飛散量が多く、中途覚醒が増えやすいシーズン。
- ・ポイント:帰宅時に玄関で上着を払う/寝室に花粉を持ち込まない/洗濯物は部屋干しも検討。
- ・睡眠のコツ:就寝前の生理食塩水での鼻洗浄、ホットタオルで鼻まわりを温める/空気清浄機のフィルター清掃はこまめに。
初夏〜梅雨(イネ科+湿度)
- ・傾向:地域によってイネ科が続くことも。高湿度でカビ・ダニ由来の鼻症状が気になる場合あり。
- ・ポイント:除湿と換気でジメジメ対策/寝具カバーはこまめに洗う。
- ・睡眠のコツ:湿度は(相対湿度)40〜60%を目安に。低すぎても高すぎても呼吸がしづらくなりやすいので、温湿度計を見ながら少しずつ調整を。
夏(冷房と乾燥)
- ・傾向:エアコンの風で鼻・のどが乾燥しがち。まれに屋内のダニ・カビなどの環境アレルゲンの影響も。
- ・ポイント:直接風を避け、必要に応じて軽く加湿/フィルター清掃は忘れずに。
- ・睡眠のコツ:室温はおおむね25〜27℃を一つの目安に、体が楽な範囲で。
秋〜初冬(ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ)
- ・傾向:いわゆる“秋花粉”。地域によっては初冬まで続くことも。
- ・ポイント:外出時はマスクや眼鏡でブロック/正午前後〜夕方の高飛散帯の換気は控えめに。
- ・睡眠のコツ:帰宅後の洗顔・洗髪で付着花粉をリセット。寝具は乾燥機や部屋干しで。
冬前〜冬(乾燥・寒暖差)
- ・傾向:乾燥と冷気で粘膜が過敏に。寒暖差で血管運動性鼻炎(非アレルギー性)が出やすい時期。
- ・ポイント:就寝1時間前から寝室をあたためておく/外ではマスクやマフラーで口・鼻を覆い、吸う空気が冷たすぎたり乾きすぎたりしないようにする。
- ・睡眠のコツ:冬の室温は15〜18℃をめやす、湿度は通年40〜60%を意識。
通年で効く「睡眠の質を上げる」基本対策

1.寝室に持ち込まない
- ・上着は玄関で軽く払う。帰宅後は早めに着替えて、寝室へは持ち込まない。
- ・髪や顔についた花粉は、可能なら入浴・洗顔で落とす。
2.空気・湿度・清掃を地道に
- ・空気清浄機+フィルター清掃/床・カーテン・寝具のホコリをためない。
- ・湿度40〜60%をめやすに(低すぎ→乾燥、上げすぎ→カビ・ダニ)。
3.就寝前のセルフケア
- ・生理食塩水でやさしく鼻洗浄(ぬるめ・清潔な器具で)。
- ・温かい蒸しタオルで鼻の付け根・目元を温める。
- ・強い症状は医師・薬剤師に相談し、点鼻薬や内服のタイミングを調整。
4.光・音・室温をととのえる
- ・寝る1時間前からスマホやパソコンの強い光は控える。照明はやわらかい色へ。
- ・テレビやラジオからの音量を落とし、静かな環境に。
- ・季節に合わせて「自分が快適」と感じる温度帯へ微調整(目安:夏25〜27℃/冬15〜18℃)。
まとめ

鼻づまりは、春のスギ・ヒノキだけでなく秋の花粉や冬前の乾燥・寒暖差でも起きやすく、睡眠を浅くしがちです。とはいえ、寝室にアレルゲンを持ち込まない工夫、空気と湿度の管理、就寝前の無理をしないセルフケア、光・音・室温の調整を重ねていけば、季節を通して快眠に近づけそうです。「今夜ひとつだけ」を続けることが、翌朝の目覚めと一日のパフォーマンスをそっと後押ししてくれます。
~日本を睡眠大国へ~
自然を選び、自分をてらす。
睡眠を選び、地球をてらす。
身体も心も軽やかに、一瞬一瞬をキラキラと輝く、明日をもっと楽しもうと思える。
眠ることは、自分らしく生きること。
睡眠が変わると、明日が変わる。
明日をてらす 睡眠てらす





